【北京時事】中国税関総署が7日発表した11月の貿易統計によると、輸出は前年同月比0.5%増と、4月以来7カ月ぶりにプラスとなった。新型コロナウイルスの感染拡大に伴いサプライチェーン(供給網)が混乱し、マイナスだった前年の反動増とみられる。
国別では、関係を深めるロシア向けが約34%増と好調で、米国向けも7%増えた。日本向けは8%減。品目別では、自動車や家電、スマートフォンが伸びた。
一方、輸入は0.6%減少した。不動産不況が長期化し、内需が冷え込む中、2カ月ぶりのマイナス。中国では、不動産開発大手の中国恒大集団や碧桂園が経営危機に陥っており、地方政府の財政危機も表面化している。国別では、米国からの輸入が15%減少した。輸出額から輸入額を差し引いた貿易黒字は684億ドル(約10兆円)だった。
1~11月の輸出は前年同期比5.2%減、輸入は6.0%減だった。