【ブリュッセル時事】欧州連合(EU)欧州委員会は11日、2023年のユーロ圏実質GDP(域内総生産)について、前年比0.8%増加するとの見通しを発表した。5月の従来予想(1.1%増)から引き下げた。23年の物価上昇率見通しも、5.6%(従来予想5.8%)に下方修正した。 欧州委は、大半のモノおよびサービス価格の高止まりが消費低迷を招いており、「前回予想より(経済が)大きな打撃を受けている」との見方を示した。
24年については、GDPを1.3%増(同1.6%増)、物価上昇率を2.9%(同2.8%)と予想した。
主要国別の23年のGDP予想は、ドイツが0.4%減。従来予想の0.2%増から引き下げた。イタリアも0.9%増(同1.2%増)と下方修正した。フランスは1.0%増(同0.7%増)と上方修正した。
◇ユーロ圏実質GDP見通し
2023年 / 2024年
ユーロ圏 0.8(1.1) / 1.3(1.6)
ドイツ ▲0.4(0.2) / 1.1(1.4)
フランス 1.0(0.7) / 1.2(1.4)
イタリア 0.9(1.2) / 0.8(1.1)
EU全体 0.8(1.0) / 1.4(1.7)
(注)上昇率、単位%。カッコ内は5月公表の前回予想。▲はマイナス