日本フードサービス協会が25日発表した6月の外食産業売上高(新店を含む全店ベース)は、前年同月比11.8%増加した。2019年同月比でも3.5%増で、同協会はインバウンド(訪日客)増加や、新型コロナ禍の影響緩和を背景に「回復基調に入った」(担当者)とみている。ただ、パブ・居酒屋では店舗数の減少が重しになり、売上高がコロナ禍前の水準を下回る状況が続く。
業態別では、ファストフードが前年同月比11.2%増。都市部のビル内や、大型商業施設内の店舗が好調だった。コロナ禍で外食を避けていた高齢者の客足が戻りつつある。ファミリーレストランも11.8%増で、夜遅くまで営業時間を延ばす店舗も増えている。
パブ・居酒屋は14.7%増。大人数の宴会は回復が進むが、19年同月比では33.9%減にとどまった。午後5~6時ごろの利用者が19年の水準を上回っている一方、午後8時以降は客足が鈍る傾向もあり、担当者は「にぎわう時間が早期化している」と指摘した。