日本政府観光局が17日発表した4月の訪日外国人数(推計値)は、前年同月比約14倍の194万9100人となった。3月(約181万人)を上回り、2カ月連続で増加。コロナ禍前の2019年4月との比較では66.6%の水準にまで回復した。
桜のシーズンによる観光需要の高まりや東アジア地域における航空便の増便を背景に、訪日客数の堅調な回復が見られた。中国政府による訪日旅行制限の影響で出遅れている中国(香港・マカオ以外)を除けば、回復率は83.7%となった。
国・地域別の訪日客数は、韓国が46万7000人と最多で、台湾(29万1600人)、米国(18万3900人)、香港(15万2800人)と続いた。米国は19年4月比8.0%増、インドネシアが22.5%増、シンガポールが14.4%増とコロナ前を超えた国もある。
一方、コロナ前に全体の2割超を占めた中国は10万8300人。3月(7万5700人)からは増えたが、コロナ前の14.9%の水準にとどまった。
日本の水際対策が4月末に撤廃され、ワクチン3回接種の証明などが入国時に不要となったことで、航空・観光業界からは訪日客回復の勢いがさらに高まるとの期待も出ている。