【ブリュッセル時事】欧州連合(EU)欧州委員会は15日、2023年のユーロ圏の実質GDP(域内総生産)が前年比1.1%増加するとの見通しを発表した。2月の従来予想(0.9%増)から上方修正した。ただ、インフレ高止まりを背景に、23年の物価上昇率見通しも5.8%(従来予想5.6%)に引き上げた。
エネルギー価格低下や堅調な労働市場の下支えで、年明けの経済が「想定を上回る」(欧州委)状況となったことが、GDPの上方修正につながった。
ジェンティローニ欧州委員(経済担当)は記者会見で、「EU経済は景気後退を回避した」と強調。「今後も緩やかに成長を続けるだろう」と予想した。ただ、変動の激しい食品とエネルギーを除くコアインフレが「高止まりしている」と述べた。
24年については、GDPを1.6%増(同1.5%増)、物価上昇率を2.8%(同2.5%)と予想した。
主要国別の23年のGDP予想は、内需の低迷が続くドイツが0.2%増で変わらず。フランスは0.7%増、イタリアは1.2%増とそれぞれ引き上げた。
2023年 2024年
ユーロ圏 1.1(0.9) 1.6(1.5)
ドイツ 0.2(0.2) 1.4(1.3)
フランス 0.7(0.6) 1.4(1.4)
イタリア 1.2(0.8) 1.1(1.0)
EU全体 1.0(0.8) 1.7(1.6)
(注)上昇率、単位%。カッコ内は2月公表の前回予想