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米物価、5.0%上昇=1年5カ月ぶり低水準―2月

米ニューヨークの街頭を買い物袋を持って歩く人
〔写真説明〕2022年12月14日、米ニューヨークの街頭を買い物袋を持って歩く人(EPA時事)

 【ワシントン時事】米商務省が31日発表した2月の個人消費支出(PCE)物価指数は、前年同月比5.0%上昇した。伸び率は前月(5.3%=改定)から縮小し、2021年9月以来1年5カ月ぶりの低水準となった。

 価格変動が激しいエネルギー・食品を除いたコア指数は4.6%上昇と、伸び率は前月から縮小した。

 いずれも連邦準備制度理事会(FRB)が目標とする2%を引き続き大きく上回った。伸び率は前月比でも鈍化するなど、インフレの低下基調を示したが、賃金の上昇圧力が続くことで高止まりする可能性もある。

 項目別では、モノが前年同月比3.6%上昇と鈍化傾向が続いた。一方、サービスは5.7%上昇。人手不足を背景とした賃金上昇により、伸び率は3カ月連続で拡大した。

 FRBは3月の金融政策会合で0.25%の利上げを決めた。シリコンバレー銀行(SVB)など米中堅2銀行の経営破綻をきっかけとした信用不安の余波や経済情勢を見極めながら、慎重に政策運営を行う考えだ。

◇米PCE物価指数
              1月   2月
PCE   前月比    0.6  0.3
      前年同月比  5.3  5.0
PCEコア 前月比    0.5  0.3
      前年同月比  4.7  4.6

個人消費・所得
個人所得  前月比    0.6  0.3
可処分所得 前月比    2.0  0.5
個人消費  前月比    2.0  0.2

 モノ   前月比    3.6  0.0

 耐久財  前月比    7.0 ▲1.4

 非耐久財 前月比    1.7  0.9

 サービス 前月比    1.2  0.2
貯蓄率          4.4  4.6
(注)単位%、貯蓄率を除き上昇/増加、▲は低下/減少