総務省が10日発表した2022年12月の東京都区部消費者物価指数(中旬速報値、20年=100)は、価格変動の大きい生鮮食品を除く総合指数が103.9と、前年同月比4.0%上昇した。第2次石油危機の影響が残る1982年4月(4.2%)以来、40年8カ月ぶりの伸び。食料品の高騰が引き続き物価の押し上げ要因となっている。
東京都区部の指数は20日に公表される12月の全国消費者物価指数の先行指標となる。
項目別では、生鮮食品を除く食料が7.5%上昇。大手チェーンの値上げを受け、外食のハンバーガーが大幅に伸びたほか、原材料価格の高騰や円安を背景に輸入品の牛肉、食用油などの引き上げが目立つ。
エネルギーも、都市ガス代は36.9%、電気代は26.0%と上昇が続いている。
このほか、23区を中心に11月から始まった運賃値上げが響くタクシー代は14.4%上がった。一方、政府の旅行需要喚起策「全国旅行支援」の効果で、宿泊料は15.3%下落した。
生活実感に近い生鮮食品を含む全体の総合指数も4.0%上昇。生鮮食品とエネルギーを除く総合指数は2.7%上昇した。