パルコは2月28日、「宇都宮パルコ」(宇都宮市)と「熊本パルコ」(熊本市)を閉鎖すると発表した。宇都宮パルコは2019年5月末、熊本パルコは20年2月末に営業を終了する。
宇都宮パルコは1997年3月に開業。中心市街地で22年に渡って営業を続けてきたが、郊外型ショッピングセンターの出店などにより客足を奪われ、2018年2月期の売上高(テナント取扱高)は30億円に落ち込んでいた。
一方、1986年5月開業の熊本パルコは18年2月期の売上高が49億円。建物の老朽化もあり、建物賃貸契約の満了をもって営業を終了することにしたが、今後、建物所有者と複合ビルへの建て替えと新たな商業施設の展開について検討する。
パルコは両店の閉鎖に伴う損失約32億円に加えて、その他の店舗の減損損失など計約45億円を19年2月期第4四半期に特別損失として計上する。この結果、19年2月期の純利益(国際会計基準)は、前期比60.3%減の31億円と従来予想を40億円下回る見通しだ。
また、年末年始の商戦で衣料品を中心に販売が苦戦したことなどから、営業収益は前期比0.9%減の908億円、事業利益は17.3%減の85億円となりそう。従来予想に比べて、それぞれ29億円、15億円の下方修正となる。