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経常利益、7~9月期で過去最高=18.3%増、製造業けん引―法人企業統計

財務省正面入り口
〔写真説明〕財務省正面入り口

 財務省が1日発表した7~9月期の法人企業統計調査によると、全産業(金融、保険業を除く)の経常利益は前年同期比18.3%増の19兆8098億円だった。増益は7四半期連続で、比較可能な1954年以降で、7~9月期としては過去最高益だった。半導体の供給制約緩和に伴う増産の効果で、自動車を中心に製造業が35.4%の大幅増益となり、全体を押し上げた。

 内訳は、自動車を含む輸送用機械が168.9%増、電気機械が73.4%増。生産、受注が増えたほか、歴史的な円安を受けた配当収入の増加が寄与した。

 また、非製造業は5.6%増。新型コロナウイルス感染防止に向けた行動制限の緩和で、サービス業が59.8%、運輸業・郵便業が8.4倍の大幅増益だった。

 一方、ウクライナ危機を背景とした資源価格の高騰により、石油・石炭は41.8%減。電力会社など電気業も赤字に転落するなど、円安と価格転嫁の遅れが響いた。

 設備投資額(ソフトウエアを含む)は9.8%増の12兆17億円と、6四半期連続で増加した。

 財務省の担当者は「緩やかな持ち直しの動きが続いている景気の状況を反映したと考えているが、物価上昇や供給面での制約の影響を含め動向を注視していく」と話した。