イオンは4月11日、米国のEC(インターネット通販)ベンチャー、Boxed(ボックスト、ニューヨーク市)に出資すると発表した。イオンはEC強化などの「デジタルシフト」を成長戦略の一つに据えており、EC専業のBoxedが培ったノウハウを取り込むことでデジタルシフトを加速させる。
Boxedは台湾系米国人のチェ・ファン氏が2013年に立ち上げたベンチャー企業。日用品や加工食品を中心としたバルク販売が特徴で、「EC業界のコストコ」と称される。消費者向けだけでなく、オフィスへの配達も行っている。会費は無料で、一度に50ドル以上注文すると配送料は無料となる。年49ドルを払うと20ドル以上の注文で配送料が無料となり、購入金額の2%の現金還元を受けられる会員制度「Boxed Up」を最近導入した。ニュージャージーやラスベガスなど4ヵ所の物流センターを持ち、商品のほとんどは注文から2営業日以内に全米に配達できるとしている。
イオンはBoxedの幹部を招いて専任チームを編成することで、物流やデータ管理・活用、AI(人工知能)技術などのノウハウを習得する。
出資金額は明らかにしていない。