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【仏カジノ】 タイ子会社ビッグCを売却、アジアから完全撤退へ

 フランスの大手小売業カジノはタイ子会社のビッグCを現地大手財閥TCCグループに売却することを決めた。売却額は31億ユーロ(約3937億円、1ユーロ=127円換算、負債を除く)で、2016年3月末までに売却を完了する。

 

 カジノは1999年にビックCの株式を取得してタイに進出。現在は株式の過半数を所有している。ビッグCはカルフールがタイから撤退する際に店舗を買い取るなどして事業を拡大。ハイパーマーケット125店舗を含めて734店舗(2015年12月末時点)を展開しており、15年の売上高は34億ユーロ(約4318億円)とタイの小売業として第2位の規模を持つ。

 

 カジノは地盤とする欧州と南米に経営資源を集中する方針で、15年12月にはベトナム市場からの撤退を表明している。42店舗を持つベトナム事業の売却先はまだ決まっていないが、今回のビッグC売却でアジアからの完全撤退が決まった。

 

 ビッグCの株式売却でカジノは33億ユーロの負債削減効果があるとしている。

 

 カジノの2015年12月期の売上高は前期比4.8%減の461億4500万ユーロ(約5兆8600億円)だった。欧州と南米の小売事業は既存店がプラスとなるなど堅調だったが、南米の家電事業とアジア事業が足を引っ張った。