セブン&アイ・ホールディングス傘下でカタログ通販大手のニッセンホールディングスは8月17日、大型家具事業からの撤退などの経営合理化策を発表した。
同社は2015年12月期で3期連続の営業赤字を見込むなど深刻な業績不振に陥っており、大規模なリストラによって収益構造改善を図る。
大型家具事業からの撤退に伴い三重県にある商品配送センターを売却するほか、120人の希望退職を募集する。また、アパレル・雑貨商品の検品などを行う海外検品所を整理する。これに伴い15年12月期に約57億円の特別損失を計上する見込み。一方、16年12月期からはリストラ効果で約20億円の経常利益改善効果を見込んでおり、同期での経常黒字化を目指す。
収益力強化に関しては、セブン&アイグループの単品管理手法の導入による発注精度向上、セブン&アイ出版の雑誌制作ノウハウのカタログ制作への活用、セブン-イレブン店頭での通販商品受け取りサービスの開始(15年9月末から)、イトーヨーカ堂店舗への出店や店舗でのカタログギフトの展開などに取り組む。
なお、15年12月期の業績見通しについては、売上高を前期比11.8%減の1620億円、営業損益を66億円の赤字(前期は72億円の赤字)に引き下げた。従来予想に比べてそれぞれ156億円、10億円の下方修正となる。