英テスコは5月29日、中国国有企業の華潤創業(チャイナ・リソーシズ・エンタープライズ)との合弁会社設立の手続きを完了したと発表した。
両社は昨年8月に小売事業統合に向けた独占的な交渉に入ったと発表していたが、合弁会社設立に関して中国の独占禁止法当局の認可を待っていた。
合弁会社には華潤創業が80%、テスコが20%を出資、華潤創業の小売り部門である華潤万家(CRバンガード)の店舗とテスコの中国事業を移管する。
華潤万家はハイパーマーケットやスーパーマーケットを中心に約3000店舗(香港を含む)を展開、テスコは中国で131店舗を営業している。
テスコは新会社に23億2500万香港ドル(約307億円)の資金を提供すると共に、華潤創業に10億香港ドル(約132億円)を支払う。中国現地ではテスコの店舗は「華潤万家」に看板を掛け替えるとの報道もあり、今回の合弁会社設立によってテスコは事実上、中国からの撤退を完了したといえそうだ。