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【英テスコ】 事業展開する全10ヵ国で既存店前年割れ、9~11月期

 小売業世界第3位の英テスコが発表した2013年9~11月期の売上高(速報値)は、事業展開する全10ヵ国が既存店ベースで前年同期比マイナスとなった。6~8月期も全地域で既存店売上高が前年割れとなっており、苦しい状況が続いている。

 

 利益の7割を稼ぎ出す英国での9~11月期の売上高は全店ベースでは0.9%増と前年実績をわずかながら上回ったものの、既存店ベースでは1.5%のマイナス(付加価値税とガソリン販売を除く)だった。6~8月期は横ばいを維持していたが、「燃料費上昇による世帯収入の低下などが影響して」(フィリップ・クラーク最高経営責任者)、9~11月はマイナスに転じた。

 

 英国以外の欧州6ヵ国は合計で4.0%のマイナス。アジアでは韓国が大型店の営業時間規制の影響を受けて4.8%減、タイも消費低迷で6.9%減と落ち込み、マレーシアを含む3ヵ国合計では5.1%の減少となった。

 

 テスコは13年2月期決算で20年ぶりとなる営業減益を記録。本国では大胆な既存店活性化投資を行うなどして売上げの回復を図っているが、小型食品ディスカウンターのリドルやアルディがシェアを高めていることなどもあって低迷から脱することができない。