カルフールは業績不振のギリシャとシンガポールからの撤退を決めた。一方、好調の南米では新たな店舗買収を決めるなど事業拡大に積極的だ。
ギリシャでは保有していた合弁会社の株式を合弁相手にすべて売却した。同国では合弁会社を通じてフランチャイズ方式で店舗展開していた。
また、シンガポールでは現在運営している2店舗を年内に閉鎖して完全撤退する。
一方、南米ではアルゼンチンで地元小売業のエキから小型食品スーパーとコンビニエンスストアの合わせて129店舗を6月に取得。ブエノスアイレス首都圏を中心に基盤強化を図る。
同社が発表した2012年度上半期の業績は、営業利益が前年同期比8.2%減の7億6900万ユーロだった。地域別では南米だけが10.1%の増益で、フランス、ヨーロッパ、アジアはいずれも減益。とくにスペイン事業の不振でヨーロッパの営業利益が32.0%減少した。
売上高は0.9%増の388億ユーロ。南米(5.3%増)とアジア(9.5%増)が全体を底上げした。