三越伊勢丹ホールディングスは3月26日、2010年3月期の連結業績予想を下方修正し、最終損益が650億円の赤字(前期は46億円の黒字)になりそうだと発表した。2月4日発表の従来予想では損益とんとんを見込んでいた。売上高は1兆2700億円(前期比11.0%減)、営業利益は20億円(89.8%減)、経常利益は150億円(57.2%減)で、いずれも従来予想を据え置いた。
最終損益が大幅な赤字となるのは傘下の三越が新宿アルコット店、名古屋栄店など販売不振が続く6店舗について減損損失を適用、310億円の特別損失を計上するのに加えて、三越が早期退職を募集したことで今期の課税所得が赤字の見込みとなり、繰り延べ税金資産約370億円を取り崩すことになったため。
また、2002年10月開業の若者向けファッションビル「札幌アルタ」を8月下旬に閉店することを決定。これに伴い約17億円を特別損失に計上する。札幌アルタの売上高は09年3月期で25億円だった。閉鎖後は地元百貨店の丸ヨ池内が商業ビルとして活用する。