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米物価、6.4%上昇=40年ぶり高い伸び―2月

 【ワシントン時事】米商務省が31日発表した2月の個人消費支出(PCE)物価指数は、前年同月比6.4%上昇した。1982年1月以来40年ぶりの高い伸び。ウクライナ情勢緊迫化による原油高騰なども背景に、前月(6.0%)から一段と加速した。

 価格変動の大きい食品とエネルギーを除いたコア指数は5.4%上昇。上昇率は前月(5.2%)を上回り、83年以来の高水準となった。エネルギーにとどまらず、幅広い分野での価格上昇が続いており、インフレ圧力の根強さが示された。

 米国では、新型コロナウイルス禍からの景気回復に伴い需要が急増。一方で、サプライチェーン(供給網)の混乱に人手不足が重なり、物価上昇を招いている。ウクライナ危機を受けた資源高も、インフレ高進に拍車を掛ける恐れがある。

 PCE物価指数の上昇率は、中央銀行に当たる連邦準備制度理事会(FRB)が目標とする2%を大きく上回る。FRBはインフレ圧力を緩和するため、3月16日の金融政策会合で約3年ぶりの利上げに踏み切るとともに、金融引き締めを続ける方針を示した。