経済産業省 商務情報政策局 商務・サービスグループ 消費・流通政策課の林揚哲課長は苦言を呈する。
背景にあるのは、1店舗(SM)当たりの売上高が10億円、利益が1000万~2000万円という日本の小売業(SM)の生産性の低さだ。
この向上を狙い、2017年には「コンビニ電子タグ1000億枚」宣言を行い、2025年に向けてコンビニエンスストアのすべての取扱い商品に電子タグを取り付け、サプライヤーも含めた個品管理の実現に乗り出した。
ドラッグストアもこれを追うような格好で2018年3月に経済産業省とともに業界の電子タグの取組みに向けた「ドラッグストアスマート化宣言」を発表している。
アマゾンドットコムやアリババなどの海外Eコマース企業が日本市場で存在感を強めていく中で、営業利益率1~2%では衰退産業になってしまう可能性が高い。
林課長は、「だからこそリアル店舗の強みを生かして顧客に価値を提供し、来店する意味を創り出すことに挑戦すべきだ」と言う。
そして「行き届いたサービスとかおもてなしの心で勝負するのではなく、顧客基盤をもとにIoT(モノのインターネット)などの力を借りて新しい価値を提供し、成長産業にしたい」と続けている。(C)