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フェイスブックの位置情報、新型コロナ対策効果測定に貢献

外出制限によってユーザーの動きが少なくなったことを示したグラフ
4月2日、米国で新型コロナウイルスの研究者チームが、フェイスブック(FB)の携帯端末位置情報を利用して各都市や州に日々情報を提供し、これらの自治体が感染拡大抑制のために実施しているソーシャル・ディスタンシング(社会的距離)の効果を検証することに貢献している。図は、外出制限によってユーザーの動きが少なくなったことを示したグラフ(2020年 ロイター/Nishant Kishore/COVID-19 Mobility Data Network)

[サンフランシスコ 2日 ロイター] – 米国で新型コロナウイルスの研究者チームが、フェイスブック(FB)の携帯端末位置情報を利用して各都市や州に日々情報を提供し、これらの自治体が感染拡大抑制のために実施しているソーシャル・ディスタンシング(社会的距離)の効果を検証することに貢献している。

FBによるターゲット広告などのための個人情報収集を巡っては、プライバシーを侵害しているとの批判が高まっていたが、新型コロナ対策に役立つというプラス面で脚光を浴びる形になった。

研究者チーム「COVID-19(新型コロナウイルス感染症)モビリティー・データ・ネットワーク」は、ハーバードやプリンストン、ジョンズ・ホプキンスといった大学から派遣された40人の医療専門家で構成され、3月半ば以降、カリフォルニア、マサチューセッツ、ニューヨーク各州の状況把握のためにFBが提供するビッグデータを活用してきた。

FBやチーム幹部は、プライバシー問題については原データを何度も加工して匿名の集合データとすることで克服したと説明した。同社のザッカーバーグ最高経営責任者(CEO)は先月、データを直接政府と共有することは考えていないと語った。

このチームは米国でいち早く新型コロナ対策に携帯端末の位置情報を用いる取り組みを始めた団体の一つ。既に全米に感染が広がっていることから、調査の焦点は約40州で実施されている外出禁止措置の効果測定に置かれている。