メタバースはZ世代をはじめとした若年層を取り込むための手段としても注目されている。ゲームをはじめとした一部の分野では、すでにメタバースは「消費の場」として認知されているが、同様の消費行動は広く浸透していくのだろうか。若者の動向に詳しい、博報堂若者研究所の瀧﨑絵里香氏に解説してもらった。
メタバースでの消費には2つのパターンが存在?
オンラインゲームで課金コンテンツを利用することもある私自身の経験からも、メタバースは今後、重要な領域になっていくとみている。現在、メタバースはゲームの世界が中心だが、SNSのサービスなどで当初は「オタク」の文化圏にあったものが一般に広がっていくトレンドの一つではないかと思う。
当会の研究員に登録している大学生や高校生にも意見を聞いたところ、メタバースが「消費の場」であると考えている人は少数派だった。新しい「楽しさ」を感じる要素があれば、若年層がメタバースに入っていく可能性はあるが、現時点では流行の一つとしてとらえられている面が強い。
そして一口に「メタバースでの消費」といっても、2つのパターンがあると考えられる。
一つが、オンラインゲームの世界を例にとって説明すると、仮想空間で自分自身の分身となるアバターの髪型や服装といったアイテムを購入するパターンだ。この場合、対象のアバターは「自分自身をイメージしたアバター」と「自分ではないキャラクターの一つとしてのアバター」の2つにわけて消費行動を考えたほうがよいだろう。
そしてもう一つが、メタバース上でリアル
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