生鮮強化の取り組みが奏功し、出店拡大も手伝って関西圏でその存在感を大きくしている万代(大阪府/阿部秀行社長)。年々関西小売市場の競争が熾烈化するなか、店づくりや各部門の商品政策(MD)のさらなる進化を図っている。最新の取り組みを盛り込んで大型改装した、“本店”とも称される「渋川店」(大阪府東大阪市)の売場づくりから、万代の成長戦略を解剖する。
いっそう加速する生鮮強化の取り組み
「ここ数年の生鮮・総菜の進化には目を見張るものがあり、競合相手として非常に手ごわい」。関西のとある小売関係者がこうささやくのが、万代だ。
同社は関西圏で食品スーパー(SM)167店舗(2024年9月時点)を展開し、24年2月期の売上高は対前期比6.7%増の3862億円と、関西のSM企業としてはライフコーポレーション(大阪府/岩崎高治社長)に次ぐ規模を誇っている。
近年、そうした成長の源泉となっているのが生鮮の強化だ。万代はそれまでも生鮮を強みにする企業ではあったものの、売上高構成比率の高い加工食品・日配を低価格で販売することで、集客を図る傾向にあった。
しかし、関西の小売市場の競争が激化するなか、
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