大阪屋ショップ(富山県/尾﨑弘明社長)は2023年6月30日、愛知県1号店となる「大阪屋ショップ江南店」(以下、江南店)を江南市にオープンした。同店は、大阪屋ショップが現在開発中の「新ストアフォーマット」を一部適用し、さらに東海進出にむけたMDを展開する。この「東海進出モデル」ともいえる売場づくりは、今後東海エリアでのドミナント戦略において横展開していきたい考えだ。
大阪屋ショップ 江南店
価格の幅を広げ、集客力向上を図る
大阪屋ショップにとって記念すべき東海エリア1号店となった江南店は、名古屋鉄道犬山線「江南」駅よりクルマで5分の場所に位置する。
店舗周辺の半径1㎞圏内には約1万8000人/約7000世帯が居住し、ファミリー層が多く、3㎞圏内は約9万8000人/約3万8000世帯でシニア層のボリュームが厚い。
競合店としては、店舗から南西2.3㎞に「平和堂江南店」、西2.2㎞に「アピタ江南西店」、東約2.7㎞に「タチヤ扶桑店」がある。
江南店は、基礎商圏を3㎞圏内とし、週末にまとめ買いをするお客をターゲットとする。加えて、5~7㎞圏内の住民に関しても月に1回程度の来店を見込み、射程としていく。
大阪屋ショップによると東海地方出店の理由として、08年に全線開通した東海北陸自動車道により、自社センターから店舗までの商品の輸送時間が短縮されたことが大きいという。取締役経営企画室部長の宮崎耕平氏は「本拠地の富山県から同じ北陸地方の福井県へ商品を輸送するのと東海地方に輸送するのとでは、時間に大差はなくなってきた」と話す。加えて、「東海地方のお客さまにとって北陸の鮮魚はブランド力を有している」(同)ことも大きな決め手となった。
大阪屋ショップは東海地方出店にあたり「新ストアフォーマット」を開発しており、江南店はその一部を適用したフォーマットとなっている。まず、内・外装は青と白のツートーンカラーから灰色基調にするなど、洗練された雰囲気に一新した。
また、「新ストアフォーマット」開発に際しては「5年前に導入した楽天ポイントカードのID-POSデータが蓄積され、ようやく分析結果を実用化できるレベルになった」(宮崎氏)ことから、ID-POSデータをフル活用している。
具体的には、上位75%の優良顧客を
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