生活環境の変化により、チョコレートやビスケットなどは好調で、ロッテの「ガーナ」や「パイの実」「チョコパイ」は大きく伸長した。秋冬に向けても主力ブランドへプロモーションを集中して需要拡大を図る。
魅力度を上げる品質改良とおいしさ訴求型のテレビCMを投下
5期連続で過去最高を更新しているロッテの「ガーナ」。今年4月~6月も対前年同期比10%増と伸長した。コロナ禍で家庭での手づくり需要が増えたことに加え、派生商品も売上拡大に貢献している。
この秋は「ガーナブラック」と「ガーナローストミルク」をリニューアル。〈ブラック〉は、カカオ感をアップ。また〈ローストミルク〉は、さらなるコク深さをめざし、ローストシュガーを加えた。10月からはエアレーションしたガーナチョコを包んだ一粒ショコラの「ガーナグランデ」を新発売。大粒ならではの満足感と贅沢な味わいが楽しめる。
また、はちみつで仕立てたミルクの生チョコ「ガーナ〈ミルクの生チョコレート〉」と、甘酸っぱいいちごとラズベリーの生チョコ「ガーナ〈ベリーの生チョコレート〉」を冬季限定で発売。生チョコだということがわかりやすい商品名と可愛らしいデザインに一新した。生チョコへの好感度の高い若年層を中心にファンを獲得する。
これまで「ガーナ」では、「母の日ガーナ」や「ガーナフォンデュ」など、使用シーンを拡大するコミュニケーションを行ってきたが、この秋はストレートに「ガーナ」のおいしさを訴求。「今年のガーナも、おいしいぞ。」をキーメッセージに、9月8日から浜辺美波さんと吉沢亮さんを起用したテレビCMを集中的に投下。厳選したカカオを使っているから「ガーナ」はおいしい、というメッセージをCMやデジタル動画、キャンペーンなどで拡散していく。
生きたまま腸に届ける「チョコブロック製法」
チョコレートで乳酸菌を摂取するという提案が好評の「乳酸菌ショコラ」をこの秋にリニューアル。従来の「乳酸菌T001」と食物繊維に加え、オリゴ糖を新配合。これによりキレのあるすっきりとした甘さになった。また、手に取りやすく続けやすい手頃な価格に変更した。
ブランドの新キャラクターには、幅広い年代から愛される菅野美穂さんを起用。新登場篇として、商品が新しくなったことを訴求し、興味・関心を獲得。また製法訴求篇では、「チョコブロック製法」を訴求し、生きて届くメカニズムをわかりやすく訴求。
一方、半世紀以上も愛されている冬の定番チョコレート「ラミー」と「バッカス」を20年ぶりにリニューアル。パッケージはスタイリッシュで高級感のあるデザインに刷新。「ラミー」は2本から3本にして、個包装に変更した。「バッカス」は開けにくさを解消するため、前開きリクローズカートンにした。発売に合わせて、約12年ぶりにテレビCMを投下。人気のYOUさんを起用して「大人チャーミング」をコンセプトに、大人になったからこそわかるおいしさとリニューアルポイントをわかりやすく伝える。利便性を高めることでロイヤルユーザーの継続購入を促し、さらに新規ユーザーを獲得する。
ガムカテゴリーでは、過去最大級の消費者還元キャンペーンを10月~12月に実施。羽生選手デザインロッテオリジナルクオカード1万円分を3000人にプレゼント。ガムの購入を促進し、店頭回転を後押しするのがねらいだ。