1997年度から隔年で開催され、今年2019年で12回目を迎える「ALL JAPAN ナチュラルチーズコンテスト」。日本のチーズ生産者が大きな目標とするこのコンテストが、今年10月に開催されます。
今回、新たに審査員に加わるのが、酪農が盛んな北海道十勝の出身であり、テレビや雑誌で活躍するモデルのAYUMIさん。
料理に関する本を出版するなど、食に深い関心をもつAYUMIさんに、コンテストを前にお話を伺いました。
品質の良さや種類の豊富さに驚き!
全国各地のチーズを味わい、その良さを広めたい
できるだけ自然な、シンプルなものを
食に関して特にストイックということはないのですが、できるだけ自然のもの、加工され過ぎていないものを摂るように心がけています。調理をシンプルにするほど素材そのものを味わえるし、体にもいいと思うからです。もっと学び、伝えたいと考えて「ローフード(※1)マイスター」と「スーパーフード(※2)マイスター」などの資格も取りました。
発酵食品が好きで、手作りも好きなので、味噌、醤油こうじなどは自分で作っています。チーズも発酵食品ですよね。チーズを手作りというわけにはいきませんが、プロが作ったおいしいものを購入してよく食べています。お料理にコクやうまみを出したいときに少し足したりもするんですよ。
※1:ローフード:Raw(生の)Food(食べ物)のこと。生で食べることにより、植物の酵素や栄養素を効果的に摂れるとされる。
※2:スーパーフード:栄養バランスに優れ、一般的な食品より栄養価が高い食品。あるいは、ある一部の栄養・健康成分が突出して多く含まれる食品。
十勝の良質な牛乳や乳製品で育つ
子どものころから質の良い牛乳や乳製品を摂って育ってきたんだなと、大人になって実感しています。
娘と息子は乳製品が好きなので、牛乳やチーズ、ヨーグルトなど、何かしらの乳製品がいつも冷蔵庫に入っています。わたし自身は、パルミジャーノ・レッジャーノやミモレット、フレッシュ系のチーズなどが好きですね。お酒のおつまみにそのまま食べるのもいいですし、クリームチーズにナッツやドライフルーツを合わせたり、マスカルポーネに季節の果物を合わせたりするのもおいしいです。家族でよくキャンプに行くのですが、カチョカバロを持っていって、焼いて食べたりもします。
子どもの頃から、酪農は身近な存在
十勝は酪農が盛んな土地で、子どもの頃から学校の同級生に酪農家の子がいるなど、酪農は身近な存在でした。兄嫁の実家も酪農家なんですよ。私自身も、何度か乳搾りを体験したことがあります。
牛を近くで見て育ったので、それが当たり前すぎて特に意識してきませんでしたが、いま、子どもたちと一緒に帰省すると、途中に牧場があって、牛もたくさんいるので、子どもたちはとても喜びます。わたしも小さい頃のことを思い出し、懐かしいなぁと感じますね。
乳牛という生き物が相手ですから、酪農の仕事には休みがないですよね。本当に大変だと思います。そんな酪農家の方々がお乳を搾ってくれているから、わたしたち消費者はいつでも手軽に牛乳を買うことができます。本当にありがたいなと思います。
良質な国産の生乳だからこそ、良質な国産チーズができる
牛乳は国産100%なのですね!初めて知りました。やはり鮮度が大切なのですね。
チーズについては、以前は、海外産はお洒落で、日本のチーズは良い意味で素朴というイメージを持っていましたが、最近は「こんなチーズも日本で作れるの?!」と、品質の良さや種類の豊富さに驚くほどです。実家のある十勝のスーパーマーケットにも、最近はいろいろな国産チーズが置かれるようになりました。帰省のたびに、あれこれ買うのを楽しみにしています。日本の酪農家が搾ったお乳を原料としていて、その品質の良さが、チーズのおいしさにつながっているのかなと思います。
いま、ナチュラルチーズを生産する工房が増えているようで、農協や直売所などではいろいろな種類を買うことができます。でも、東京に住むわたしなどは、いつでもどこでも入手できるというわけではありません。生産量が多くないので難しいかもしれませんが、大都市のスーパーマーケットなどでも、さまざまな地域の国産ナチュラルチーズを取り揃えて扱っていただければいいなと思います。
国産チーズの素晴らしさを広める手伝いができれば
今回、ALL JAPANナチュラルチーズコンテストの審査員に選んでいただき、大変光栄です。審査を経て選び抜かれたトップレベルのチーズを何種類も味わえるなんて、なかなかない機会です。北海道産のナチュラルチーズはよく食べていますが、そのほかの地域のものはあまり食べたことがありません。全国各地のチーズを味わうのがとても楽しみです。わたしはチーズの専門家ではありませんが、これまで培った食に関する知識を生かして出品されたチーズを評価し、そして同時に、国産ナチュラルチーズの素晴らしさを広めるお手伝いができたらいいなと思います。
プロフィール
1974年生まれ。ファッションモデル。
元「non-no」専属モデル。現在はファッション誌「LEE」、主婦向け雑誌「ESSE」レギュラー。その他、雑誌「リンネル」「大人のおしゃれ手帖」「Saita」「 GLOW」「ランドネ」「CHANTO」 等にも登場。
著書:「ローフード・発酵・雑穀でつくる AYUMIごはん」「さいしょは、フルーツ」(共に主婦と生活社)、他
国産チーズの状況
国産ナチュラルチーズの生産量は、平成30年度に過去最高を記録しました。また、国内のチーズ工房等の数も、約150カ所(平成22年)から約306カ所(平成29年)と着実に増加しています。
さらに、国際コンクールで上位入賞するチーズも出てくるなど、その品質への評価は着実に高まっています。
第12回 ALL JAPAN ナチュラルチーズコンテスト 概要
本コンテストでは、国内のチーズ生産者から出品された約200種類の国産ナチュラルチーズを、各方面で活躍する審査員により公正に評価し、特に優良なチーズを選出・表彰します。そのうち、最終審査・表彰及び展示試食会を一般公開いたします。
展示試食会では、コンテストに出品されたすべてのチーズを、お酒と一緒にお楽しみいただけます。
また、流通・小売関係者の皆様には、コンテスト出品者の概要や製造しているチーズの情報をまとめた冊子の配付や過去のコンテスト受賞チーズの試食もご用意しています。この機会にぜひご参加ください!
1. 開催趣旨
(1) 日本人の嗜好にあったチーズの製造や、わが国の気候風土にあった独自のナチュラルチーズ文化を創造し、今後の生乳需要拡大を図る。
(2) 国産ナチュラルチーズへの専門家によるアドバイス及びユーザーからの意見等を聞く機会を設けることにより、国産ナチュラルチーズの製造技術向上を図る。
(3) ユーザーへの国産ナチュラルチーズの紹介の場を設けることにより、販路拡大を図る。
2. 主催
(一社)中央酪農会議
3. 後援
農林水産省、(独)農畜産業振興機構、(公財)日本乳業技術協会、(一社)日本乳業協会、(一社)Jミルク、NPO法人チーズプロフェッショナル協会
4. 場所
東京プリンスホテル(〒105-8560 東京都港区芝公園 3-3-1)
5. 開催日時(一般公開)
令和元年10月30日(水)
① 最終審査・表彰 14時40分 ~16時00分
② 展示試食会 16時00分 ~19時00分
※一次審査~三次審査までは非公開
6. 部門
①フレッシュ ②パスタフィラータ ③ソフト ④白カビ ⑤ウォッシュ ⑥青カビ ⑦シェーブル ⑧ハード熟成3カ月未満 ⑨ハード熟成6カ月未満 ⑩ハード熟成6カ月以上 ⑪ホエイ ⑫トライアル
7. 賞の種類
農林水産大臣賞、農畜産業振興機構理事長賞、中央酪農会議会長賞、審査員特別賞、金賞、優秀賞
“一般公開”の参加者募集について
参加費
無料
申込方法
★FAX またはe-mail にて
●必要事項: ①氏名、 ②郵便番号、 ③住所、 ④TEL、⑤FAX、⑥メールアドレス、⑦職業・業種(以下より選択[ 酪農家・チーズ製造者、酪農関係団体、食品関係企業団体等、小売・流通関係企業団体等、一般企業、地方公共団体、教育関係企業団体等、学生、その他])、⑧所属企業・団体名等※複数で申込の場合は、氏名は全員分、その他は代表者の情報をご記入ください。
申込締切10 月23 日(水)
※先着順、定員に達した場合はその時点で締切とさせていただきます。
※FAXまたはe-mail にてお申込みいただいた方は、後日、担当から受付完了のご連絡をさせていただきます。
問い合わせ・FAX またはメールでの申込先
「第12回ALL JAPAN ナチュラルチーズコンテスト」事務局
株式会社ボール内 担当:岡田・郷
TEL:03-5362-0684(電話対応時間:平日10:00-18:00)
FAX:03-5362-0656
e-mail:aj-ncc@ball-inc.co.jp
詳細は、中央酪農会議HP掲載の開催案内をご確認ください。