輸入チーズの値上がりにより、国産チーズとの価格差が縮まっている。そこで明治ではこの秋に「明治北海道十勝」ブランドを強化。ラインアップを広げるとともに、プロモーションで、国産チーズの需要拡大につなげていく。
「ちぎりモッツァレラ」提案で喫食機会増に貢献
北海道産の生乳を使用し、こだわりの製法によるミルクの豊かなコクとやわらかな食感が特長の「明治北海道十勝生モッツァレラ」。手でちぎって調理する「ちぎりモッツァレラ」を提案し、日常的な喫食機会の促進で市場活性化に貢献している。この秋はパッケージの印字を「ちぎって生ふわ食感」「ミルクの豊かなコク」、「鮮度こだわりパック」など、商品特長が伝わるキャッチコピーに変更して店頭での視認性をアップした。引き続き、人気芸人の博多華丸・大吉さんを起用したWEB動画や店頭販促物で、「生うま!」をキーワードに濃厚な生のおいしさ、食べ方などを紹介している。
一方、クセが少なく中がやわらかい、まろやかな味わいで、日本人の味覚に合わせてつくられた「明治北海道十勝カマンベールチーズ」。明治ではアヒージョやフォンデュなど、カマンベールをまるごと使用するレシピを提案し、食シーンの拡大を続けてきた。夕食で利用するシーンが多いカマンベールだが、同社では「いい朝カマン!」のキャッチフレーズで新たに朝食シーンでの需要喚起施策を実施し、引き続きカマンベールの食シーン拡大につなげる。
「ナチュラルチーズカット」が通年販売へ
コロナ禍の内食需要の増加により、チーズの料理への活用が広がっている。とくにさまざまな料理で活用できるシュレッドチーズの使用機会の増加で、大容量タイプが好まれているようだ。そこで明治では、300gの大容量タイプの「明治北海道十勝 十勝産熟成3種のチーズ」を新発売。十勝産の原料にこだわり、熟成した3種(ゴーダ、パルメザン、チェダー)のナチュラルチーズを配合した。コク深い味わいと華やかな香りが楽しめる。
さらに、乳製品の消費拡大への需要喚起と日本の酪農家支援を目的に、国産生乳を100%使用した「明治北海道十勝ナチュラルチーズカット」を2020年から期間限定で発売してきたが、継続的な国産生乳の消費拡大に貢献するため、10月から通年での販売を開始した。十勝産ナチュラルチーズを1個80gのブロック状にカットし、真空深絞り包装をしているので、豊かな風味をいつまでも楽しむことができる。チェダー、ゴーダ、パルメザンの3種類を展開する。また、パッケージには、乳製品をふだんよりひとつでも多く消費することを喚起する「プラスワンプロジェクト」のロゴを配し、国産乳製品の消費拡大に取り組んでいく。
日本人に好まれる風味を追求してきた「明治北海道十勝」ブランドが今年で発売30周年を迎えた。そこで発売30周年を記念して「ありがとかちキャンペーン」を23年1月まで実施。東京ディズニーリゾートパークチケットやチーズの詰め合わせなど魅力的な賞品を抽選で合計3030名にプレゼントする。公式サイトやパッケージ、販促物などで幅広く告知し、「明治北海道十勝」ブランドの価値を伝えて、国産チーズの喫食機会増を図っていく考えだ。