[ワシントン 3日 ロイター] – 企業向け給与計算サービスのオートマチック・データ・プロセッシング(ADP)とムーディーズ・アナリティクスが3日発表した10月の全米雇用報告は、民間部門雇用者数が57万1000人増加した。市場予想は40万人増だった。労働者や資材不足の問題がくすぶるものの、雇用市場や経済活動が第4・四半期初めに堅調なペースで推移した可能性を示唆した。
9月の雇用者数は、当初発表の56万8000人から52万3000人に下方修正された。
ハイ・フリークエンシー・エコノミクスのチーフ米国エコノミスト、ルビーラ・ファルーキ氏は「(人材などの)不足は依然、労働市場への制約となっている」と指摘。「健康を巡る懸念が和らぎ、ワクチン接種に伴い学校再開がスムーズに進み、貯蓄が減少するにつれ、不足に関する問題は緩和するというのが引き続き基本シナリオだ」と述べた。
10月は、業種別ではレジャー・接客業が18万5000人増となり、全体の増加を主導した。製造業も5万3000人増、建設も5万4000人増だった。
ロイター調査によると、5日に発表される米雇用統計では、非農業部門雇用者数が45万人増、民間部門雇用者が40万人増になると予想されている。