最近アメリカを中心に世界中で人気が高まっているシェイン(Shein)だが、シンガポールなど東南アジア地域でも話題となっている。6月25日にはシンガポールにビジネスハブ拠点の設立を発表するなど東南アジア地域でも戦略強化の構えである。
リアル店舗戦略をとらず、オンライン販売に特化したビジネスモデルのシェインは、コロナ禍を背景にオンライン戦略を成功させ、成長スピードを加速させている。すでに同社はインドネシア、タイ、フィリピン、ベトナム、マレーシアなどで独自ECサイトを展開。シェインの強みであるD2C(Direct to Customer)スタイルの低価格戦略は、東南アジアの消費者層から強く支持されており、デザイン性に富んだ新商品が毎日提供され、ソーシャルメディアとの連携にも優れることから、若者を中心に多くの注目を集めている。
シェインの概要は多数のメディアで紹介されているのでここで詳しくは言及しないが、リアル店舗を保有せずオンライン販売に特化しながら、今期のシェインの売上高は、「ユニクロ」の国内売上高の1.5倍に到達するとも噂されている。売上規模に比べまだまだ知名度は低い印象だが、数年後にはインディテックス(Inditex)が展開する「ザラ(Zara)」の売上高を上回ることも確実視されており、知名度が向上していくのは間違いない。
そんなシェインだが、ビジネスモデルの点で従来のファストファッションブランドと大きく異なっており、ファッション業界におけるデジタルトランスフォーメーション(DX)企業のパイオニアとして、特別扱いで整理しておく必要がありそうだ。
・・・この記事は有料会員向けです。続きをご覧の方はこちらのリンクからログインの上閲覧ください。