米ドラッグストア大手CVSファーマシーを傘下に持つCVSヘルスは10月19日、2020年12月期第4四半期(10〜12月)に1万5000人を新たに採用すると発表した。新型コロナウイルスの感染拡大で医薬品や衛生関連商品などの需要増が続いているほか、冬場のインフルエンザ流行も予想されることから、従業員を増やしてさらなる需要拡大に備える。
1万5000人のうち1万人はフルタイムまたはパートタイムの調剤技師(ファーマシー・テクニシャン)で、CVSファーマシーの店舗に配置し、薬剤師の監督の下、患者への対応や調剤業務などに当たる。
同社では例年、インフルエンザ流行の時期に臨時採用を増やしているが、今年は新型コロナへの対応のため、より多くの調剤技師が必要となっている。CVSファーマシーでは4000店舗以上でドライブスルー方式での新型コロナ検査を実施しているが、調剤技師はこうした検査業務にも当たる。
新規採用する残りの5000人は、薬剤師や看護師、診療看護師(ナース・プラクティショナー)、医師アシスタント(医師の監督下で診療などを行う専門職)、物流センター従業員、電話での顧客対応係など。CVSファーマシーでは一部の店舗で簡易診療所「ミニットクリニック」を併設しており、診療看護師や医師アシスタントなどの医療従事者が働いている。
CVSヘルスは今年3月、新型コロナによる需要の増加に対応するために、店舗従業員や物流センター従業員を中心に5万人を採用する計画を明らかにしたが、今回は採用人員をさらに積み増した格好だ。