[ロンドン 3日 ロイター] – IHSマークイットが発表した8月のユーロ圏総合購買担当者景気指数(PMI)改定値は51.9と前月の54.9から低下した。サービス業が勢いを失い、景気回復の道のりが長く険しいものであることが示された。
速報値の51.6からは上方改定された。
サービス部門PMIが7月の54.7から50.5へ低下し、好不況の分かれ目となる50に近づいた。速報値は50.1だった。
IHSマークイットのチーフ・ビジネス・エコノミスト、クリス・ウィリアムソン氏は「ユーロ圏全域でサービス業は8月に企業活動の拡大がほぼ止まった。社会的距離による制限でロックダウン(都市封鎖)後の回復が弱まり始めているとの懸念が強まった」と分析。今回の結果は回復の勢いがほとんど失われたことを示唆していると述べた。
ユーロ圏の企業は価格を引き下げたが需要は低迷し、雇用は6カ月連続で縮小した。
サービス部門の新規事業指数は49.8と7月の51.4から低下し50を割り込んだ。
IHSマークイットのウィリアムソン氏は、ユーロ圏経済は秋に力強く回復する公算が大きいが、政策当局者は引き続き回復の維持に焦点を当てる必要があると指摘した。