米ウォルマートは3月19日、4月末までに米国内の時間給従業員に合計5億4500万ドル(約600億円)の一時金を支給すると発表した。新型コロナウイルス感染拡大の影響で食品や日用品などの買いだめ需要が高まっており、一時金の支給で従業員の働きに報いると共に、家計の資金繰りを支援する。
時間給のフルタイム従業員1人当たり300ドル、パートタイム従業員1人当たり150ドルの臨時ボーナスを4月2日に支給する。臨時ボーナスの合計額は3億6500万ドルとなる。
また、5月に予定していた第1四半期(2〜4月)の業績達成ボーナスの一部を4月末に前倒しで支給する。対象者に支給されるボーナスは最大で1億8000万ドルで、臨時ボーナスとの合計額は最大5億4500万ドルとなる。
一方、買いだめ需要急増で店舗や物流センターなどの人手不足が顕在化しているため、フルタイムとパートタイムを含めて5月末までに15万人を新たに雇用する。当面は有期雇用とするが、多くは無期雇用に転換する予定だ。外食産業や娯楽産業などでは新型コロナの影響による営業休止で、レイオフ(一時帰休)が増加しており、そうした業界で働く人たちなどを対象に新規採用を増やしていく。
米国では、ネットでの注文が急増しているアマゾン・ドット・コムも倉庫と配送センターで10万人を新規雇用すると発表している。