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新型肺炎によるアジアのGDP損失、最大1150億ドル=調査

マスク姿で浅草寺を観光する観光客
2月24日、新型コロナウイルスの発生による観光業の落ち込みで、アジア諸国の国内総生産(GDP)の損失は1050億─1150億ドルに上る可能性がある。写真は18日、マスク姿で浅草寺を観光する観光客(2020年 ロイター/Athit Perawongmetha)

[シンガポール 24日 ロイター] – 新型コロナウイルスの発生による観光業の落ち込みで、アジア諸国の国内総生産(GDP)の損失は1050億─1150億ドルに上る可能性がある。オランダ金融サービス大手INGが24日公表したリポートで明らかになった。

INGアジア太平洋担当のチーフエコノミスト、ロバート・カーネル氏は「2020年になって中国観光および同国からの観光が基本的に停止し、地域の観光業も停滞したと想定した場合、観光収入だけで同地域が被る損失は推定1050億─1150億ドルになる」と述べた。

「ホリデーズ・イン・ヘル(地獄の休暇)」と題されたリポートで、カーネル氏はアジア諸国の中国からの旅行客がゼロと想定して新型コロナウイルスの発生が及ぼす損失を計算したと説明。その上で「これは明らかに単純化し過ぎだが、事態がピークに達した後も影響が長引いた場合に当てはまる」と付け加えた。

バリ島やバンコクなどアジアの人気観光地は多数の予約キャンセルに見舞われている。INGは「数で見ると中国人観光客が最も多いのはタイだが、その他の東南アジア諸国も中国からの観光客は非常に重要な収入源だ」と指摘した。