[6日 ロイター] – 米ウーバー・テクノロジーズが6日に発表した第4・四半期(2019年10─12月)決算は、利用者の増加を背景に売上高が拡大したが、料理宅配部門などでコストが膨らみ、引き続き赤字となった。
一方、ダラ・コスロシャヒ最高経営責任者は電話会見で、黒字化達成時期を1年前倒しして、2020年第4・四半期にすると明らかにした。これを受けて、時間外取引で株価は一時5%上昇した。
コスロシャヒ氏は、今後コストを削減し、常連顧客を増やし、プレミアムサービスにも力を入れる方針を示した。
現在赤字の料理宅配サービス「ウーバーイーツ」については、多くの市場でシェアを拡大して黒字化を目指し、利益率を高めると説明した。
ただ、全体の2020年通年の調整後EBITDA(利払い・税・償却前利益)は、12億5000万─14億5000万ドルの赤字を予想していると述べた。
第4・四半期の売上高は前年比37%増の40億7000万ドルで、リフィニティブがまとめたアナリスト予想(40億6000万ドル)をわずかに上回った。
同社帰属の純損失は11億ドル(1株当たり0.64ドル)だった。前年同期は8億8700万ドル(同1.98ドル)の赤字だった。
月間アクティブユーザー数は1億1100万人に増加し、予想(1億1078万人)とほぼ一致した。
グロスブッキング(運転手への支払いや手数料などを差し引く前の収入)は28%増加し、181億3000万ドル。予想は180億3000万ドルだった。
主力のライドシェア事業は好調だったが、ウーバーイーツは、経費が拡大し、全体のコストは25.2%増の50億4000万ドルに膨らんだ。
ウーバーイーツの売上高は約14%増加した。ただ、運転手採用などに関連したコストの伸びは売上高の伸びを上回った。
ウーバーは、黒字化を目指し、料理宅配サービスで大きなシェアが見込めない市場から撤退している。