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米個人消費、6月0.3%増 PCE価格指数は小幅な伸び

ニューヨーク 衣料店店舗風景 (2019年 ロイター/Brendan McDermid)
米商務省が30日発表した6月の個人消費支出(季節調整済み)は前月比0.3%増と、緩やかな伸びとなった。ニューヨークで3月撮影(2019年 ロイター/Brendan McDermid)

[ワシントン 30日 ロイター] – 米商務省が30日発表した6月の個人消費支出(季節調整済み)は前月比0.3%増と、緩やかな伸びとなった。個人消費支出(PCE)価格指数は前月比0.1%上昇と、小幅な伸びだった。経済が鈍化していることや物価上昇圧力が弱いことを示し、米連邦準備理事会(FRB)が31日に利下げする材料となる可能性がある。個人消費支出の市場予想は0.3%増だった。

5月の消費支出は当初発表の0.4%増から0.5%増へ上方改定された。

PCE価格指数は、食品やエネルギー価格の値下がりが重しとなった。前月も0.1%上昇していた。6月の前年同月比は2カ月連続で1.4%上昇した。

変動の大きい食品とエネルギーを除いたPCEコア指数は前月比0.2%上昇。3カ月連続で同じペースを保った。前年同月比は1.6%上昇と、前月の1.5%上昇から加速した。PCEコア指数の前年同月比は、FRBが物価の目安として注目している。PCEコア指数は今年、FRBの物価目標である2%を下回り続けている。景気減速の兆しがある中、FRBは今日から2日間の連邦公開市場委員会(FOMC)を開催。昨年導入された1兆5000億ドル規模の減税政策の効果が薄れる中、貿易摩擦や軟調な世界経済も経済の重しになっている。

プランテ・モラン・フィナンシャル・アドバイザーズのジム・ベアード最高投資責任者も「下期の米経済情勢が活発になることは誰も想定していないが、短期的に急激に減速する懸念も後退した」と述べた。

RDQエコノミクスの首席エコノミスト、ジョン・ライディング氏は「FRBが今回の会合で利下げに動くことが確実視される一方で、今回の統計は予防的な利下げが必要との見方に反する力強さを示唆した。そのため、利下げは1回限りとの見方が台頭している」と述べた。

6月のインフレ調整後の実質消費支出は前月比0.2%増だった。前月は0.3%増加していた。

6月の個人消費の内訳は、モノとサービスがともに0.3%増加した。

個人所得は2カ月連続で0.4%増。個人消費の押し上げ要因となった。賃金は0.5%増、貯蓄は1兆3400億ドルと、前月の1兆3100億ドルから増加した。

今回の統計は、26日に発表された第2・四半期国内総生産(GDP)の計算に組み込まれた。第2・四半期GDPでは消費支出が年率で前期比4.3%増と、第1・四半期の緩慢な伸び(1.1%増)から加速した。第2・四半期は輸出や設備投資が軟調だったほか、在庫投資も減速したが、好調な消費支出がGDPを下支えした。第2・四半期GDPは2.1%増と、前期の好調なペース(3.1%増)から減速した。