2023年度の外食市場規模は、対前年度比19.6%増の16兆2357億円と2年連続で増加している。新型コロナウイルスの5類移行による行動制限の解除やインバウンド需要の回復、物価高を背景としたメニューの価格改定などが影響したかたちだ。なお、他業態は2カ年分のマーケットシェアを掲載しているが、外食については23年度の1カ年とし、ランクイン企業の決算期を最新のものに更新している。
ゼンショーが首位堅持マクドナルドの躍進続く
「令和5年外食産業市場規模推計」をもとに算出した2023年度(1~12月)の外食市場規模は対前年度比19.6%増の16兆2357億円(「飲食店」と「喫茶店・居酒屋等」の合算)となった。市場規模はコロナ前19年の16兆7335億円に近づきつつある。
市場の内訳を見ると、「飲食店」の市場規模は同18.6%増の14兆1313億円と増加している。このうちのファミリーレストランや一般食堂、専門料理店などを含む「食堂・レストラン」が同19.4%増、「そば・うどん店」が同25.4%増、回転寿司を含む「すし店」が同15.6%増、ファーストフードなどの「その他の飲食店」が同12.4%増といずれも2ケタの伸びを見せている。
「喫茶店・居酒屋等」の市場規模も同2 7 . 1 % 増の2 兆1044億円と大幅に伸長した。その内訳は「喫茶店」が同19.9%増の1兆1892億円。「居酒屋・ビアホール等」は、宴会需要が徐々に回復したことで同3 7 . 9 % 増の9152億円と大きく増加し、同部門の伸びをけん引した。
外食市場の占有率で長年首位に立つのが「すき家」「なか卯」などを展開するゼンショーホールディングス(東京都)だ。24年3月期の売上高は、対前期比23.8%増の9657億円と大幅増収を果たしている。新型コロナウイルス5類移行による人流の回復などが奏功したかたちだ。
シェア2位の日本マクドナルドホールディングス(東京都)の23年12月期売上高は同8.4%増の3819億円で、全店売上高は8.4%増の7777億円と過去最高を更新した。既存店売上高も同7.0%増と8年連続でプラス成長となっている。値上げによる客単価上昇が売上増に寄与した。
すかいらーくHDが「資さんうどん」を買収へ
3位は
・・・この記事は有料会員向けです。続きをご覧の方はこちらのリンクからログインの上閲覧ください。