国内ドラッグストア(DgS)の2021年度の市場規模は対前年比6.3%増の8兆5408億円となり、直近5年で最も高い伸び率を示した。上位10社による占有率は約72%。最大手ウエルシアホールディングス(東京都:以下、ウエルシアHD)の売上高が1兆円を超えたのをはじめ、大小さまざまな再編劇が進むなかで上位集中が加速している。
ウエルシアHD、1兆円の大台に
DgS業界では、他業界に類を見ない勢いで各社が出店攻勢をかけているほか、生鮮を含む食品を中心に取り扱いカテゴリーを広げることで集客力を高め、売上を伸ばしている。また、ここ数年は大手を中心にM&A(合併・買収)が活発化しており、上位企業のマーケットシェアが高まり続けているのが現状だ。
そうしたなかで大きなインパクトをもたらしたのが、「1兆円企業」の誕生である。最大手のウエルシアHDの22年2月期の連結売上高が1兆259億円となり、DgS業界で初めて1兆円の大台に乗った。同社は積極的なM&A戦略によって業容を拡大しており、直近でもふく薬品(沖縄県)、コクミン(大阪府)などを傘下に収めている。また、カスミ(茨城県)やマックスバリュ北陸(石川県)と共同出店したほか、イオン九州(福岡県)とフード&ドラッグ専業の合弁会社イオンウエルシア九州(福岡県)を設立し新業態「ウエルシアプラス」を開発。イオングループの食品スーパー企業と連携しながら、食品強化に本腰を入れている。
旧マツモトキヨシホールディングスと旧ココカラファインの経営統合によって21年10月に誕生した、マツキヨココカラ&カンパニーの
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