日本フードサービス協会(東京都)によると、2023年の外食産業の売上高は対前年比14.1%増で、前年に引き続き2ケタの伸び率となった。19年比でも7.7%増と、コロナ禍以前の水準を上回っている。業態別では「ファストフード」が好調を維持する一方、「ファミリーレストラン」「ディナーレストラン」「喫茶」「パブ/居酒屋」は、コロナ禍以前の水準には戻っていない。
外食チェーンの上位10社の2023年度業績は、前期に引き続き増収となった。コロナ禍からのリオープニング(社会経済活動の再開)に伴う人流の回復や個人消費の持ち直しなどによって、外食の需要が高まったことが主な要因だ。コスト高騰や円安の影響を受けて厳しい状況が続いたものの、利益面も改善が見られ、上位10社のうち、前期との比較可能な企業はすべて営業増益となっている。
上位企業の動向を見ていくと、ゼンショーホールディングス(東京都)の24年3月期連結業績は、売上高が対前期比23.8%増の9657億円、営業利益が同147.1%増の537億円で、増収・営業増益だった。セグメント別の既存店売上高は、「グローバルすき家」で同14.9%増、「グローバルはま寿司」で同9.3%増、「なか卯」「ロッテリア」などの「グローバルファストフード」で同13.4%増、「ココス」「ジョリーパスタ」などの「レストラン」で同20.4%増といずれも好調に推移した。
2位の日本マクドナルドホールディングス(東京都)の23年12月期連結業績は、チェーン全店売上高が同8.4%増の7777億円、営業利益が同20.9%増の408億円といずれも過去最高を更新した。22年度から24年度までの中期経営計画の財務目標である「全店売上高年平均成長率5%前後」「営業利益年平均成長率3~5%」、「営業利益率10%以上」「ROE10%以上」はすべて前倒しで達成。既存店売上高は同7.0%増で、15年第4四半期から33四半期連続で前年同期を上回った。また、1店舗あたりの平均月商は、01年の上場後最高値を更新している。
客足回復や海外好調で各社で業績急回復
すかいらーくホールディングス
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