新型コロナが感染症法上の5類に移行後、人々の活動が再び活発化し、営業時間や立地、品揃えで利便性を提供する業態であるコンビニエンスストア(CVS)の業績は伸長した。とくに大手CVS3社についてはトップラインが揃って伸びたほか、営業利益や事業利益などの利益段階においても、過去最高の水準を達成。コロナ禍から回復した今、次なる成長施策にアクセルを踏む。一方の中小CVSは依然、厳しい状況が続いている。
業界首位のセブン-イレブン・ジャパン(東京都:以下、セブン-イレブン)の2024年2月期決算は、チェーン全店売上高が対前期比3.8%増の5兆3452億円。営業総収入は同2.5%増の8946億円、営業利益は同 7.8%増の2510億円で、2期連続の増収増益となっている。
既存店売上高は同3.0%増。客数が同1.6%増と堅調に推移し、客単価も同1.4%増と伸びた。全店平均日販は69万1000円と70万円台に迫る勢いだ。
ファミリーマート(東京都)も、単体のチェーン全店売上高が3兆692億円と同3.8%増加し、営業利益に相当する事業利益については同28.0%増の809億円と、前期から200億円弱増え、過去最高値を更新している。既存店売上高は同5.3%増で、客数が同3.3%増、客単価が同2.0%増でいずれも増加した。全店平均日販は56万1000円で、23年2月期の過去最高値(53万4000円)を超えている。
ローソン(東京都)については、連結のチェーン全店売上高が対前期比7.2%増の2兆7509億円、事業利益が同46.3%増の940億円で、いずれも過去最高値を更新している。既存店売上高も同4.6%増加。なかでも客数が同4.0%伸びている。全店平均日販も55万6000円と、同3万4000円増えている。
メディア事業にデリバリー、次なる成長源にアクセル
CVSは
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