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景気一致指数8月は2.9ポイント低下、自動車減産・小売り不振響く=内閣府

都内を歩く人
内閣府が7日公表した8月の景気動向指数(速報値、2015年=100)は、指標となる一致指数は前月から2.9ポイント低下した。写真は都内で8月撮影(2021年 ロイター/Kim Kyung Hoon)

[東京 7日 ロイター] – 内閣府が7日公表した8月の景気動向指数速報値(2015年=100)は、指標となる一致指数が前月比2.9ポイント低下の91.5と2カ月連続でマイナスだった。自動車の出荷減や小売りの不振が響き、下げ幅は1年3カ月ぶりの大きさだった。

一致指数の3カ月移動平均などから機械的に決める景気の基調判断は、3月以来の「改善を示している」との表現を据え置いた。

項目別では、自動車や二輪車の出荷減により、耐久消費財出荷指数の悪化が大きく指数を下押しした。緊急事態宣言による外出自粛や天候不順などの要因により商業販売額の小売販売も減少した。スマートフォン向け液晶パネルの出荷減により鉱工業用生産財出荷も落ち込んだ。

一致指数の算出に利用する10種類の景気指標のうち、最新値が公表済みで、今回の一致指数算出に利用された8指標すべてが前月比で悪化した。

先行指数も前月比2.3ポイント低下の101.8と2カ月連続で下降した。

スマホ向け液晶の出荷が伸び悩んだことで、鉱工業用生産財在庫率が悪化した。マネーストックも前年比の増加率が前月と比べ鈍化したため指数を押し下げた。