[東京 9日 ロイター] – 内閣府が9日発表した10─12期実質国内総生産(GDP)2次速報値は設備投資や民間在庫が下振れし、1次速報から下方修正された。前期比ではプラス3.0%から2.8%に、年率換算ではプラス12.7%から11.7%に引き下げられた。
ロイターがまとめた民間調査機関の事前予測では、予測中央値は前期比プラス3.0%、年率プラス12.8%だった。
項目別にみると、民間企業設備、民間住宅、民間在庫、輸入などが下方修正された。民間企業設備は1次速報のプラス4.5%から4.3%に引き下げられた。
1次速報段階で公表されていなかった法人企業統計を反映した。法人企業統計では食品や運輸、リース業などの設備投資が減少していた。
民間在庫は、1次段階での推計と比べて原油や天然ガス、石油製品、自動車などの在庫が減少した。
輸入はプラス4.1%から同4.0%に引き下げられたが、要因はデフレ―タによる計算上のものと説明している。
民間最終消費(プラス2.2%)と輸出(同11.1%)は据え置かれた。小数点第二位まで見ると、民間最終消費はプラス2.16%から同2.17%、輸出も同11.10%から同11.11%に引き上げられた。
2020年暦年の実質成長率は、1次速報値の前年比マイナス4.8%のままだった。小数点第二位まで見ると、マイナス4.79%から同4.83%に下方修正された。