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中食・総菜の小売市場、20年は3.9%減の見込み、内食に需要奪われる

中食イメージ
中食・総菜市場は共働きや単身世帯の増加などを背景に拡大を続けてきたが、20年には新型コロナウイルス感染症の影響で家庭での調理機会が増加していることから、需要を奪われている。

 富士経済の調査によると、2020年の中食・総菜の国内小売市場規模は前年比3.9%減の5兆9204億円となりそうだ。中食・総菜市場は共働きや単身世帯の増加などを背景に拡大を続けてきたが、20年には新型コロナウイルス感染症の影響で家庭での調理機会が増加していることから、需要を奪われている。

 内食への需要シフトに加えて、外食店がテイクアウトやデリバリーを強化していることから、今後も市場の伸びは期待できないと富士経済では見ている。同社の予測では、23年の中食・総菜市場は19年比で0.4%減の6兆1371億円となる見通しだ。

 ただ、チャネルによって傾向は異なる。最も市場規模が大きいコンビニエンスストアは、20年が3.4%減の2兆6002億円となりそう。新型コロナの影響による外出自粛で繁華街や駅前、オフィス街での需要が減少している。23年の市場規模は2兆6725億円と19年比で0.7%減にとどまるものと予測される。

 一方、食品スーパーなどの量販店は、おつまみメニューや個食からファミリー向けまで容量の異なる商品を展開するなどして支持を集め、19年の市場規模は0.7%増の2兆2300億円とプラスを維持、23年も19年比で5.0%増の2兆3260億円と拡大基調を維持しそうだ。

 また、市場規模は小さいながらもドラッグストアは高成長を続けそうだ。20年の市場規模は19年比8.6%増の126億円、23年は同65.5%増の192億円が見込まれる。