米スーパーマーケット最大手のクローガーが発表した2020年1月期の業績は、売上高が前期比0.4%増の1222億ドル(約13兆4000億円)、営業利益は13.9%減の22億ドル、純利益は46.7%減の16億ドルと増収減益だった。
店頭在庫出荷型のEC(インターネット通販)事業の拡大で、既存店売上高(ガソリン販売を除く)は2.0%増と前期の1.8%増を上回る伸びを示したが、EC対応店舗の拡大や英オカドとの提携によるEC専用配送センターなどへの先行投資が重荷となった。EC商品の店頭受け取りに対応する店舗は1989店、店舗からの宅配に対応する店舗は2385店に増えた。
同社は従業員の待遇改善を進めており、従業員の平均時給は19年に15ドル、医療保険などの福利厚生を含めると20ドルを超えた。こうした人件費負担の増加も利益を押し下げた。
また、前期はコンビニエンスストア事業を英EGグループに21億5000万ドルで売却しており、約17億ドルの譲渡益を計上していた。その反動で純利益は大幅な減少となった。
21年1月期の既存店売上高は最大で2.25%増、純利益は30億〜31億ドル、設備投資は32億〜34億ドルを見込んでいる。20年1月期に2.04ドルだった1株純利益(EPS)は、2.30〜2.40ドルとなる見通しだ。