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米ツイッター、四半期売上高予想上回る サービス向上奏功

4月23日、米ツイッターの第1・四半期決算は、売上高が市場予想を上回り、月間アクティブユーザー数が予想外に増加した。2017年8月撮影(2019年 ロイター/Thomas White)

[ニューヨーク 23日 ロイター] – 米短文投稿サイトのツイッターの第1・四半期決算は、売上高が市場予想を上回り、月間アクティブユーザー数(MAU)が予想外に増加した。偽アカウントや悪質な投稿の削除などのサービスの質や透明性向上に向けた取り組みが奏功し、利用者や広告収入の拡大につながっている様子が浮き彫りとなった。

決算を受け、ツイッターの株価は15.6%急伸して取引を終了した。

売上高は前年同期比18%増の7億8700万ドルで、市場予想の7億7610万ドルを上回った。広告収入が18%増加し、売上高押し上げに寄与。動画広告を追い風に、米国内での広告収入は26%急増した。

幹部らは、米ウォルト・ディズニーなど主要ブランドとの成功に触れ、ユーザーがウェブサイトを訪れたり、アプリをダウンロードしたりする際に収入を稼ぐ広告販売機会に期待を寄せた。

大手広告主への対応向上に向け、今年は営業チームの拡充も検討しているという。

MAUは前期比900万人増の3億3000万人。リフィニティブのまとめたアナリスト予想は220万人減の3億1880万人だった。

MAU公表は今回が最後の四半期となり、今後はツイッター上で広告を見た1日当たりのユーザー数の指標となる収益化可能な1日当たりの平均アクティブユーザー数(mDAU)を発表する。アナリストの間からは、mDAUによって、競合との比較が困難になるとの指摘が聞かれる。

第1・四半期のmDAUは前年同期比12%増の1億3400万人だった。

ツイッターはこれまでに、問題があるとみられるアカウントを数千万規模で削除。これを背景としたユーザー数の減少はようやく転換期を迎えた模様だ。さらに、サービスの質向上に向けた取り組みは広告主へのアピールにもつながっている。

トランプ米大統領はこの日、ツイッターをあらためて批判した。

フォロワー約6000万人を抱えるトランプ氏は決算公表後、自身の存在がツイッターに一役買っているとの認識を表明。「共和党員なので好ましい扱いを受けておらず非常に差別的、利用登録にも困難が伴う。常時利用者をリストから取り除き、多くの人が大きな不満を抱く」と述べた。

米議会がハイテク企業幹部に証言を求める動きを歓迎、「議会が関与したのも不思議ではなく、関与すべきだ。『言葉』を発信するより多くの、より公正な(ソーシャルメディア)企業が必要」と訴えた。

トランプ氏は、ツイッターをはじめとするソーシャルメディア企業には政治的偏向があるとして、批判を繰り返している。

ツイッター側は「ユーザーの背景や政治帰属と関係なく、全てのユーザーに公平、平等にルールを履行している。自社システムの向上に常に取り組んでおり、引き続き透明化を進めていく」と説明した。

第1・四半期の総経費は18%増の6億9300万ドル。すでに明らかにしている支出計画に基づき、2019年の経費が約20%拡大する見通しを据え置いた。

利益は1億9100万ドル(1株当たり0.25ドル)と、前年同期の6100万ドル(同0.08ドル)から増加。特別項目を除く1株利益は0.09ドルだった。

第2・四半期の売上高見通しは7億7000万─8億3000万ドル。市場予想は8億1950万ドル。

ウェドブッシュ証券のアナリストは「ユーザー体験のほか、検索広告などを可能とするツール改善を追い風に、売り上げの持続的な伸びや利益拡大の加速に向けた道をたどっている」と指摘した。