昨年の約半分に減少、達成したのはわずか10社
2022年の1000社ランキングに入った食品スーパー(SM)324社のうち、本誌バックナンバーで3期連続ランクインしていることが確認できるのは277社。このうち、3期以上連続で増収・増益となったのは10社だった。新型コロナウイルス感染拡大の影響による特需で増収・増益のハードルが低かった20年度に対し、21年度はその反動で業績を落とした企業が多くみられたほか、「収益認識に関する会計基準」の適用により、売上高については22年3月期以降の決算期の企業の多くが前期との純粋な比較ができなかったことなどから、3期以上連続で増収・増益を果たした企業は昨年の約半分に減少した。
SM企業で最も長く増収・増益記録を更新しているのがヤオコー(埼玉県)だ。同社の22年3月期の売上高は4678億円(対前期比5.8%増)、当期純利益は139億円(同4.7%増)で、33期連続の増収・増益となった。子会社のエイヴイ(神奈川県)も同じく増収・増益を続けており、22年3月期の売上高は658億円(同0.2%増)、当期純利益は27億円(同5.7%増)だった。
ヤオコーは22年3月期で9店舗の新規出店を実施。なかでも同社の新たな旗艦店「ヤオコー和光丸山台店」(埼玉県和光市)が好調で、総菜やプライベートブランド(PB)などを中心に、メーンターゲットとするヤングファミリー層のニーズをとらえた商品政策が集客につながっている。また、消費者の節約志向が高まるなかで価格対応も進めていることもファミリー層の支持拡大の要因の1つだ。
EDLP
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