イオン(千葉県)傘下のダイエー(東京都)は、一連の総合スーパー(GMS)・食品スーパー(SM)改革を経て、2022年には創業65周年を迎えた。現在は、さらなる飛躍に向けた取り組みも始めている。同じく22年に就任した西峠泰男社長に、ダイエーの現状と今後の成長戦略を聞いた。
強みの好立地店を改装、GMS型は最新モデル店へ
──2023年2月期はコロナによる行動制限の緩和に加え、物価高や電気代高騰などの影響もあり、業績を見ても厳しい1年となりました。コロナ禍の3年間の業績推移と足元の状況を教えてください。
西峠 コロナ禍では業界全体の傾向と同じように推移しました。20年と21年は新規顧客も増えて客単価も上がり、業績は好調でした。その反動で22年の客数は落ち、買い上げ点数も減少しました。
ここにきて強く感じているのは、節約志向の高まりです。値上げラッシュの影響で1品単価は上がっていますが、買い上げ点数は減少しています。一方、客数は回復傾向にあります。
──22年にダイエーは創業65周年を迎えました。さらなる成長に向け、何に取り組んでいますか。
西峠 まず、既存店の活性化です。長年営業してきた当社の貴重な資産は、お客さまからの信頼と好立地にある店舗です。ただし、店年齢が高く古い店舗が多いことが課題です。過去2年間、新業態開発やデジタルシフトに多くの投資を振り当てたので、今後は好立地にある既存店に投資を傾斜配分する考えです。年間で全体の約1割にあたる約20店舗の改装を順次計画して進めていきます。
次に、GMS型の既存店の、食の専門性を高めた最新モデルへの切り替えです。200店舗を
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