本特集でメーンで解説するウェグマンズ(Wegmans)、H-E-B(H-E-B Grocery)、パブリックス(Publix)の3社は、広い米国でどんな店舗展開をしているのか。イメージしやすいように勢力図を作成するとともに、視察場所を選ぶ時のヒントや各社の特徴をコンパクトにまとめたので役立ててほしい。
注:本稿で使用する各社の売上高と増収率(図表内で使用)はすべて本誌2024年6月15日号のアメリカ小売業特集のランキングから抜粋。本特集の別のページで紹介されている売上高とは異なる場合がある
ウェグマンズ都心だけでなく郊外の店も
米国で高い顧客満足度と従業員満足度で知られる屈指の実力派スーパーマーケット(SM)企業が「ウェグマンズ」。
ニューヨーク州ロチェスター市に本部を置く家族経営のSMチェーンで、北部を中心に東海岸の8州とワシントンD.C.に店舗を計112店舗展開する。2023年度の売上高は129億7700万ドル、日本円だと1ドル150円換算(以下同)で1兆9465億円だ。
店舗面積は7400~1万1150㎡と大型で、郊外の店では生鮮とデリカゾーン、グロサリー、非食品とファーマシーそれぞれが大きくスペースを取り、豊富な品揃えを実現。
また店舗によっては「バーガーバー」やアツアツのピザなどが食べられる「マーケットカフェ」といったレストラン機能を有している。
生鮮とデリカの品揃えとプレゼンテーションに圧倒されるが、グロサリー売場も強く、健康にこだわったプライベートブランド(PB)商品を軸にした豊富な品揃えと手頃な価格が競争優位性につながっている。
ウェグマンズはファーマシーの評価も高く、J.D.パワーによるファーマシー顧客満足度調査2023でSM部門2位にランクイン。なお1位はH-E-B、3位はパブリックスだ。
NRF(全米小売業協会)の年次イベントに参加する場合は、視察先としてニューヨーク・マンハッタンの「アスタープレイス店」や「ブルックリン店」が行きやすいうえ、当然「今見るべき店」となる。
ただしそれらは
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