東京都・神奈川県で食品スーパー(SM)20店舗を展開する文化堂(東京都/山本敏介社長)は、競争が激しい都心部を事業エリアとしながらも、右肩上がりで成長を続けている。その背景には、失敗を恐れずに何度も挑戦を促す企業風土や他社にない商品の追求、商品に込められた想いを伝える売場づくりなどがある。
文化堂の強さのポイント
- 自社にしかない商品の追求
- “手書き風”の「黒看板コトPOP」による「想いの見える化」
- 成功事例共有による「モデリング(=マネ)」の徹底
NBではない冷凍食品を強化
文化堂は現在の山本社長の就任以来、7期連続の増収・営業増益を続けている。2021年5月期は売上高250億円と過去最高の業績を達成。コロナ禍2年目では多くのSMが反動減に苦しむなか、直近の22年9月の既存店売上高は対前年同月比110%と好調だ。
文化堂の店舗の約7割は店舗面積300坪以下と決して大きくはない。しかし、その大半が駅から徒歩数分という好立地で、都市開発の真っただ中にある大田区・品川区・中央区・江東区に集中している。「当社の出店エリアでは商圏人口が増加傾向にあり、子育て世代のファミリー層の比率も高まっている。だから毎年、必ず競合店が出店する激戦区だ」(山本社長)
そうした激しい競争のなかで文化堂が業績を伸ばし続けられるのはなぜか。山本社長はその要因を
・・・この記事は有料会員向けです。続きをご覧の方はこちらのリンクからログインの上閲覧ください。