日本チェーンドラッグストア協会(神奈川県:以下、JACDS)は2020年2月4日、日本赤十字社(東京都)に対し、災害時などの際に海外へ派遣される国際医療救援チーム員が自身で使用する一般用医薬品(OTC)や衛生用品を寄付した。そこから、災害時救援要員のセルフケアに必要な25品目を確認していきたい。
手指消毒薬、総合感冒薬のほか「なるほど!」と思うものも
JACDSはこれまでも義捐(ぎえん)金活動に協力してきたが、日本赤十字社の活動自体に協力するのは初となる。
日本赤十字社から支援の打診を受けて会員企業に呼びかけたところ、ツルハホールディングス(北海道)、マツモトキヨシホールディングス(千葉県)、ウエルシアホールディングス(東京都)、大木(東京都)、トモズ(東京都)、龍生堂本店(東京都)、ココカラファイン(神奈川県)、スギホールディングス(愛知県)の8社から協賛を得て、今回の寄付が実現した。
JACDSは日本赤十字社がリストアップした整腸剤、胃酸分泌抑制剤、制吐剤、解熱鎮痛薬、解熱鎮痛消炎剤、総合感冒薬、抗アレルギー薬、抗生剤軟膏、抗生剤点眼薬、手指消毒薬、昆虫忌避薬、毒虫治療薬、救急絆創膏、綿棒、ビニール手袋、三角巾、カイロ、冷却シート、エマージェンシーブランケット、電子体温計など25品目取り揃えた。
この25品目は派遣時に1人の要員が1~2カ月の間に必要とするもので、JACDSは1年間の派遣者数を勘案して100人分100セットを寄付した。
日本赤十字社の大塚義治社長は次のように話す。
「災害時などの際の派遣で課題となっているのは救援要員のセルフケア。ボランティアを含めて、災害が大きいほど救援要員が疲弊してしまう。これまでは救援要員が必要なOTCや衛生用品を1つひとつ購入して取り揃えていたが、結構な手間と時間がかかっていた。今回のご寄付は現実的で有効な方法だ」
JACDSの池野隆光会長は「25品目の内訳をみると『なるほど!』と気づかされるものもある。DgS企業だからそこ、効率よく集めてお届けできる」と話している。