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ダイソーの海外戦略 アメリカの店数を1000 店に増やす勝算とは

ダイソー大

大創産業は国内のみならず、海外での出店も加速している。初の海外進出から約20年を経て、今では26の国と地域に2000店舗以上を展開。直近では2022年9月にインドにも初出店するなど、事業エリアの拡大を図っている。国内市場が縮小していくなか、海外事業は大創産業の経営戦略上の重要度を増し続けている。

わずか20年で26の国・地域に進出

 大創産業が初めて海外進出を果たしたのは、2001年のこと。台湾に「大創百貨」の屋号で出店したのが、海外戦略のすべての始まりだ。

 そこから同社ならではのスピード感で海外での出店を急加速する。同年には韓国で立ち上げた合弁企業を介して同国にも出店。その後シンガポール、タイと続けて東南アジア市場を開拓したかと思えば、03年にカナダに進出して北米に上陸、04年にはアラブ首長国連邦(UAE)、クウェート、カタールと中東市場にも攻め込んだ。そしてついに05年には巨大市場・アメリカに進出、12年には南米ブラジルにも到達するなど、“グローバル展開”を地で行く積極的な出店戦略を推し進めている。

 現在、大創産業の海外店舗数は、26の国と地域で2296店舗(22年2月末時点)。このうち直営店での出店実績があるのは、アメリカ、ブラジル、台湾、オーストラリアなど6つの国と地域で、その他は現地代理店もしくは合弁企業を介した出店となっている。展開国数だけで言えば、日本の小売企業としては、「ユニクロ」を世界的なブランドに仕立てたファーストリテイリング(山口県:ユニクロ事業を24カ国で展開)に匹敵する規模で、「ダイソーブランド」を世界中に浸透させているのだ。

米国での出店に集中、海外売上比率30%へ

米国のダイソーの店舗。開店時間前から行列ができる店も少なくない

 しかし現在は、

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