食品のサブスクリプションサービスを提供するオイシックス・ラ・大地（東京都／髙島 宏平社長）は2021年5月、成長戦略「サステナブルリテール戦略」を発表。企業の成長とサステナビリティをともに実現する小売業のリーディングカンパニーをめざしている。これを実現するべく同社は、野心的な数値目標を掲げて、独自の価値創造や変革を加速させている。
野心的な数値目標を掲げ、業界の変革を仕掛ける
オイシックス・ラ・大地は、その前身である2000年創業のオイシックス時代より「これからの食卓、これからの畑」を経営理念に、生産現場と消費者を一気通貫でつなぐ事業モデルを通じて、生産と消費の両現場の社会課題解決に取り組んできた。
ただ、同社が明確に「サステナブル」を前面に打ち出し始めたのは最近で、2020年11月に脱炭素社会実現のためのグループ共通目標に「グリーンシフト5施策」を掲げた頃からだ。その後、21年1月には同施策の実行部隊として、プロジェクトチーム「グリーンプロジェクト」を発足。21年5月には成長戦略「サステナブルリテール戦略」を発表している。
その背景についてオイシックス・ラ・大地執行役員経営企画本部グリーンプロジェクトリーダーの東海林園子氏は次のように説明する。「当社は創業時から有機農作物の販売など、サステナブルな施策によって事業成長を遂げてきた。ここにきて、社会や消費者の意識の高まりもあり今一度、ステークホルダーの皆さまにもしっかり当社の方針を発信し理解をしていただくことが重要だと、経営施策・戦略として打ち出すようになった」
最初に掲げた「グリーンシフト5施策」はその名のとおり、5つの施策「農業生産でのグリーン化の推進」「配送車のグリーンエネルギー実証実験の開始」「商品パッケージのさらなるグリーン化」「フードロス削減の取り組み強化」「フードロスを価値に変える」から成る。
特筆されるのは、これら施策によって野心的な数値目標の達成をめざしている点だ。カーボンニュートラルの
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