メニュー

第1回『小売業 キーパーソンに聞く!』第2部
新時代のマニュアルで本部・店舗間のコミュニケーションを変える

新時代のマニュアルで本部・店舗間のコミュニケーションを変える

株式会社スタディスト
営業部 マネージャー  
小原 義和 氏

 

単純化、徹底化、標準化することで情報伝達に変革を

小売業界は「withコロナ」が続く中で、業務の仕組みを大きく変更しコロナ以前の手順やルールから頻繁な変更を余儀なくされている。そんな中、業務手順の変更をこまめにかつ迅速に行い、現場に浸透させるためにはマニュアルの存在が必要不可欠だ。

食品スーパーはアルバイトの雇用が多いため「採用と育成」に追われがちだ。現場従業員の教育負担が大きいとの課題があった。接客やサービスのレベル向上を目指すも、店舗や担当者によってばらつき出る点も無視できない。

昨今、食品スーパーのDX化が進み、さまざまなシステム導入を図る企業は増えたものの、社内に浸透するまでに手間と時間がかかる上、指示伝達がうまくいかず、手順や方法が正しく伝わらないことによってミスやロスが多発していると言う課題もある。

小原氏は「それらの課題は、業務を単純化、徹底化、標準化をすることで情報伝達を変革し対応できる」と話し、わかりやすいマニュアルを整備することで各部門での「伝わらない」を減らし、業務を正しく再現できる仕組み作りを提供している。(図表3)

動画や画像の「ビジュアルベース」のマニュアルを活用

同社が提案するのが、マニュアル作成・共有システム「Teachme Biz」であり、これを活用することで「事業生産性の向上」「人材育成の効率化」を実現している。小原氏は小売業の成功事例として3つの企業を紹介した。

実例①
株式会社サンベルクスホールディングス様
近年、同社はベトナム人留学生を多数受け入れている。紙のマニュアルや口頭伝達ではなかなか教育が行き届かず、本社勤務のベトナム出身の従業員が各店舗を駆け回る必要があった。画像や動画でわかりやすく伝えるTeachme Bizを導入することで、外国人でも手順が視覚的にわかるようになり、教育者の負担を軽減。また、本社の管理者が各店舗で必要とするスタッフに必要なマニュアルをタスクとして配信することで、全店舗で均質な売り場づくりが可能になった。

実例②
株式会社ビッグ・エー様
年間約1000人もの従業員が入れ替わる中、これまでは新人教育に約2週間かけて、お客様対応、レジ、商品の補充などの基本業務を教育していたが、Teachme Biz 導入後はわずか10日間でひとり立ちできるよう効率化。年間、16,000時間の研修時間を削減した。また、「わからないことを人に聞けない」心理を解消することで離職率も低下するなど様々な効果を実感している。

実例③
株式会社カインズ様
新入社員は教わる機会も学習ツールも乏しかったため、なかなか業務が定着しなかった。また、教える側は通常業務が忙しく部下に教育する時間を取れなかった。トレーナーが各店舗を回って指導していたため教育に大きなコストがかかっていた。そこで、2万人の従業員がいつでも学べる環境をTeachme Bizで整備。教わる側が事前に業務内容を学習し、仮に業務を忘れてしまってもモバイル端末でいつでも復習できるようになったため、教える側は教育工数を大幅に削減することに成功。

続いて、小原氏はTeachme Bizの操作手順を解説した。手順は至ってシンプルで、テンプレートに沿って画像と文字をいれるだけ。手順を「ステップ構造」で表すため見やすく、変更があった際の更新も簡単だ。画像や動画の編集もかんたんにできるので、だれでも手軽に“伝わるマニュアル”が作成できるという。(図表4)

各プログラムの詳細

下記画像リンクから、各プログラムの詳細をご覧いただけます。